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1.そうめんには手延べ製(手延べそうめん)・機械製(機械麺)の2種類があります。
機械製は塊にした生地を薄く延ばし、細く切り乾燥させています。そのため切断面が同じ太さになっています。
手延べ製のそうめんと比べるとコシが弱くなるなど食感が異なります。
手延べ製のそうめんは切って細くするのではなく、撚り(※)をかけながら細く引き延ばしていきます。そのため1本1本の太さ、形、切り口などが、それぞれ微妙に異なります。
(※)撚り・・・ねじりあわせること
機械麺と比べるとコシが強くなり食感が異なります。
2.手延べそうめんは、新物(今年製造されたもの)よりも、1年熟成、2年熟成がコシがあるとされています。
手延べそうめんは、真っ白いものと思われますが、製造時の天候条件等によって、若干黄色み(飴色)がかることがあります。
そうめんの方が、一般的にひやむぎよりも細いですが、食品表示基準によると手延べの場合は太さ直径1.7mm未満に引き延ばしたものは手延べそうめん、手延べひやむぎのどちらで表示してもよいことになっています。
山本の手延べそうめんは、コシがあって、時間がたっても茹でのびしにくいのが特徴ですが
そうめん本来の美味しさを味わっていただくためにも以下の上手なゆで方のポイントをお教えします。
大きな鍋にたっぷりの湯(3リットル以上)を沸騰させ、そうめんの束を解いて一度にパラパラと入れ、強火のまま泳がせるようにして、箸で素早くかきまぜます。少ない湯でゆでると、団子のように固まりやすく、せっかくの風味が落ちてしまいます。
<4人前・4~5束(200g~250g)の場合>(5束で3リットル以上のお湯が、目安です)
そうめんを入れてからふきこぼれないよう強火でゆでます。その後、ざるにあけて湯を完全にきります。
※にゅうめんや炒め物にする場合は、あとで火を通すので固めにゆでます。
※そうめんは、細さによってゆで時間が変わりますのでお気をつけください。
白 髪 | 約30秒 |
白 龍 | 約60秒 |
糸依・No.90 | 約90秒 |
そうめんをゆでると独特のぬめりが出るので、すばやくザルにあげ、流水でさまします。
完全にさめたら、麺を両手にはさんで流水でもみ洗いします。ぬめりがとれて、麺につやとコシがでます。
その後しっかり水切りをすれば、のびたり水っぽくならずに仕上がります。
※調理後はお早めにお召し上がりください。
三輪はそうめん発祥の地。
清らかな水と肥沃な土地、そして寒冷清冽な気候がそうめんを生みました。
気温や湿度にあわせて原料を配合し、機械はあくまで手作業の補助として使う。
型に通したり、包丁で切る麺とは違い、手で延ばすことで1ミリ足らずの麺に仕上げていく手延べそうめん。
その工程ひとつひとつに、老舗山本に伝承される熟練の技が生きています。
① 気温や湿度に合わせて塩と水を配合。小麦粉を塩水でこねて帯状にします。
② 麺の乾燥と付着を防ぐため、食用植物油を塗ってさらに細く延ばします。
③ 撚りをかけながら2本の管に8の字にかけた後、数時間ほど熟成。約60cmまで延ばして、さらに熟成させます。
④ 熟成によってしなやかになった麺をそうめんの細さまで少しずつ引き延ばして乾燥させます。